kirarin*
あなたとあたしとそこのきみ。/短歌はじめました
2015/12/30 (Wed)
2015年11月~12月 短歌まとめ
セーターに毛皮をかぶったにんげんがセーターを着た毛皮を連れてる
こんなにも蛍の光窓の雪は年の終わりを明るく照らす
パンプスの25センチを探すのもいい君と並ぶ足跡ならば
耳たぶの穴に誰かが元ヤンと呼んで教生あこがれとなる
火をつけなかった花火が昨日よりまた湿気て次のチャンスは来ない
真っ白でなくなることを許されて鍋の卵はかぷかぷ笑う
焼きついた閉店感謝の文字を背に紙飛行機は師走の空を
ライバル視してた北中のあいつと友達になる高1の春
逆転を願い続けたスタンドにもう戻らない赤いメガホン
これは劇わたしは女優だからほら君とデートにも行けてしまう
キスマイもセクゾも知らぬ父母よ入口出口は知っていたのか
知っているこわもてだけどあのひとの襟の裏にはギンガムチェック
天井の木目と目が合いおはようを言うたび同い年に近づく
雪が降り煮込むポトフにあのひとのチキンカレーが乗り移っている
削除したけど完全に消すことはできない想いで起動する生
さあ出番だ スポットライトに光りたい 私だけを見る君と会いたい
寒空に熱を宿して勇みゆく決意としての紺ハイソックス
待ち合わせしているからだ人生の曲がり角に立ち尽くすのは
並280円の恋なんかもうしない甘くフォークを舐めて
境界線 机の端に貼りついたピンクの付箋をめくってほしい
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2015/11/27 (Fri)
2015年7月~10月 短歌まとめ
「かいしんのいちげき」を知る弟と「こうかはばつぐんだ」を知る母
生きていたレタスをオイルにまみれさせサラダの定義を議論していた
SDの中にmicroSDが自分の形を知らずに生きてる
題名を最後につける小説の第二部あたりを今生きている
「ピザくさい」とバレて部室で怒られることを分け合う仲間がいた日
手帳になぐり書きをしたひらがなに小一の日のわたしと出会う
トンネルをヘッドライトが照らしては虹の輪の中を駆け抜けていく
半袖にひとつぶほくろが増えていてなぞると夏の星座になった
夏帯びて降りくる雨はこの島が大陸だったころを知ってる
「ニンゲン」と札のかかった檻に入り歯をむき出してピースしている
一斉に届くメールに飽きを知るみんなの中のひとりでいること
耳たぶの違和感も今だけならば新たな光を宿して行こう
モータライゼーションの風は永遠にあの日の海にたどり着けない
「私」から「僕」に「自分」に「俺」になり次はわたしを彼女と呼んだ
彼にとる可愛いの意味も知らぬままマスカラ下地とやらを揺らす
生と死の中央線に横たわる猫の瞳に人のいく道
両思いになってみたくて君が差し出すストローの口をくわえる
白い肌、長いまつげを目の端でとらえる 石にはなりたくなくて
熱々のシャワーで過去を剥ぎ捨てて今日の私を産み落とす朝
雨の声? 扇風機の手? 誰ですか夜に溶けゆく身を撫でるのは
両思いになってみたくて君が差し出すストローの口をくわえる
白い肌、長いまつげを目の端でとらえる 石にはなりたくなくて
熱々のシャワーで過去を剥ぎ捨てて今日の私を産み落とす朝
雨の声? 扇風機の手? 誰ですか夜に溶けゆく身を撫でるのは
2015/07/05 (Sun)
2015年6月 短歌まとめ
あおむしのころにキャベツを探検し描いた地図を確かめにいく
「取ってよぉ~」柄にもないこと言ってみた。「俺も届かない」踏み台を買った。
ぴかぴかに磨き上げる床 ふたり寝たベッドの脚のくぼみを残し
黄昏はひとりの時間と思ってたのに靴だなに名もなき手紙
桃鉄を99年やり切った二人の足で行く100年目
テスト期間も音楽室に集いては鉛筆で鳴らすコンクールの曲
アラームを止めれば緑の点滅があの人からのおはようを告ぐ
横断歩道の白いとこを選んでく君からきこえたドドソソララソ
「綺麗だね」と言ってくれた君が好きなのはかわいい子だと知ってる
薄いうすい紙一重透かしてみればくっきりと浮かぶ鮮やかな死だ
とある国のロックの日などつゆ知らずニュースになったレノンのギター
純粋に好きなだけでは好きなもの持てなくなったこの大きな手
今まさに夕陽が海に溶けていく 君を目にして失う輪郭
愛だけでいいわけじゃない。雰囲気もムードも…せめて電気を消して。
!!!!と並んで歩いた足跡は一歩一歩が発見だった
あおあおと伸びゆく本葉、大輪の花 覚えている双葉の朝を
呼び鈴のメロディーが鳴り「あーそーぼー」 あの日と同じに届いたメール
2015/06/10 (Wed)
2015年5月 短歌まとめ
このままでいいと願った それゆえにそのままでいられなかった二人
3センチヒールさえをも封印し肩を並べてあなたと歩く
今はもうない星の位置に永遠を願った人が光を灯す
たびびとのふくを民家でまた見つける主人公候補だらけの世界
例のあの人の名前を呼べぬまま迎えた春にこの身を呪う
梅雨前線が作りし水槽にビニール広げくらげただよふ
先生の名前を初めて呼び捨てにせし小6の冷たき階段
歴代のかばんたちとの思い出はクローゼットに捨てられないまま
たくさんのひとりが並ぶ終電車 アナウンスの声だけが独りで
「おばあちゃんになった顔を見てみたい」と言い綺麗なまま逝った女
おほやけのしもべとしてのその前に誰かのために生きてゐること
このへんは現代でも星が綺麗だが見えてないものもあったみたいだ
好きな人というわけじゃないけれど会えばわたしの心揺らすひと
ろくなのがない。
ろくなのがない。
2015/05/09 (Sat)
短歌一武道会
わたしから一歩とあなたから一歩踏み出してついに世界は動く
先月より少し短気にはねた字が届き公衆電話に走る
水平と地平の果てに線を描きワンクリックで塗るような青
ぬけがらのいのちを三角コーナーに積んだ手で丸く撫でいくいのち
短歌一武道会に参加させていただきました!初心者ながらお祭りごとって感じだったので軽い気持ちで…
結果は第四回戦進出(ベスト16)というもので、善戦したかなと思います。
第一回戦「動」は、数年前から小説のネタとしてあたためてあったフレーズの流用です(ちょっとずるいけど)。日の目を見ることもしばらくなさそうなのでこの機会に。
第二回戦「短気」は、一番悩んだかも…。いろいろな解釈ができる感じになってしまいましたが、もともとのイメージは遠距離恋愛中のカップルです。
第三回戦「青」は、海や空以上に「青」を詠めるものが私にはなく、正面からいきました。
第四回戦「コーナー」は、番組とかのコーナーと曲がり角とコージーコーナーしか思い浮かばなくてどうしたもんかと思ってたんですけど、一番身近な三角コーナーに気づいてからは割とすんなりと。
今までで一番短歌に向き合った数日間だったと思います。
トーナメントで負けたら終わりという緊張感のせいもあったと思いますが、100名を超える方々に自分の作品を詠んで評価してもらうなんてなかなかない機会ですし。
評もいろんな方に頂きました。勉強になりました。本当にありがとうございました。
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